スナックで自分を偽り無理をし働き続けた結果
当時私はスナックで6年程働いていました。
段々と夜の世界で働きたいという女の子が少なくなってきた時期だったので一緒に働いていた女の子は次々と辞めていき、私とママ2人で営業する時期もありました。
私の働いていたスナックはキャバクラやクラブと違って給料は夜にしては低めです。シャンパンバックもありません。同伴バックは少ないけれどありました。
指名制でもないお店で私はママに認められたい、役に立つと思われたい気持ちが強く、最低でも週に3回は同伴していました。
お客さんにお店に来てもらうためにママと一緒なら朝の5時までアフターとかもザラにありました。
お客さんはお酒を飲むと癖が強くなる人が多く、お尻や脚や胸など平気で触ってきます。
それを毎日毎日笑いながらかわしてました。
お客さんに合わせた接客をするので、お客さんごとにキャラを変え、嘘だらけの会話をし、頭はよくなかったので常に明るくてノリよくていつも笑ってる、そして色恋もする、体の関係をもったりは絶対になかったけど、お客さんが帰るときはお店があるビルの下まで見送りするのでエレベーターの中ではお客さんと2人きりになることも多く、2人きりになると無理やりキスしてくるおやじもいて、それも笑いながらかわしたりしてました。
本当は嫌だったのに。
気持ち悪くてしょうがなかったです。
それでも夜働いている以上しょうがない。
別に私は平気。と感情に蓋をして働いていました。
基本お客さんはお酒を一緒に飲んでくれる女の子が好きです。そしてママも売り上げになるからお酒は沢山飲んでほしいと思ってます。(これは私の思い込みです。出来る限りで良かったのに、私は自分の限界が分かりませんでした。)
お客さんのボトルを早くなくして次のボトルを入れてもらうために、私はガバガバお酒を飲んでいました。ワインやシャンパンは高めの料金設定なので好きでもないワインをワイン好きなキャラに自分自身を変えてワインばかりガバガバ飲んでました。
忙しい時期になると毎日毎日酔っ払って、毎日毎日嘘で塗り固められた会話をし、自分の気持ちを抑えこみ、それを何年も続けていました。
そんな生活をずっと続けていると本当の自分が分からなくなっていきました。
完全にキャパオーバーな生活を続けてたのに、まだまだ足りないと頑張り続けていました。
何の為だったのか?
「ママや他の誰かに認められたい。
お客さんに気に入られない、好かれない自分ではいたくない。
気が利かない奴と思われたくない。」為にでした。
そして夜の世界で働く女の子は商品として扱われます。細くて可愛い子にやっぱりお客さんは喜びます。
お客さんが喜びリピートに繋がるとママも喜びます。そんな思いもあり、私はどうしても痩せていないといけないと思っていました。
「細いね。スタイルいいね。可愛いね。」この言葉が認められているという感覚に繋がっていました。
可愛くないといけない。私はブスだからメイクで少しでも可愛いくしないと。と三時間もかけて化粧してから出勤するようになりました。少しでもアイラインが上手くひけなかったりすると何度も何度もやり直し何度も何度も病的に鏡で確認していました。
何度直しても自分の顔がブスにしか見えなくて消えたくなることも多くなりました。
偽りの自分を作り続け本当の自分を恥ずかしいと隠し続けていました。
女性だったら可愛いって思われたい気持ちは誰しもあると思いますが、この時のわたしのこの気持ちは異常でした。
他の誰かに褒められたいと認められたいと思うばかりで自分で自分のことを褒めてあげることはしませんでしたし、そんなこと考えたことすらありませんでした。
自分の良さを見ずにダメなところを無意識に探しそれを治そうと必死でした。
理想の自分を自分に押し付け、それができないと自分を責めていました。
完全に他人軸で生きていたのです。
誰かにダメ出しされないように。
誰かに褒めらるように。
誰かに認められるように。
自分以外の誰かがいつも基準としてありました。
そんな感じで他人軸で自分の感情に蓋をして生きていく…そんな生活が続いて、摂食障害になり、しまいにはお酒を飲まないと接客できないようになり記憶をなくすほど酔っ払い、お客さんに暴言を吐くようになってしまったのです。
「さわんじゃねーよ、てめーまじできもいんだよ。」など…ここでは書けないくらい酷い汚い言葉を吐くようになっていました。
記憶をなくすほど酔っ払っていたので後からママに聞いた話しです。
感情を無視して溜め込んで蓋をしていてもずっと蓋をしめていられることはありませんでした。
必ず溢れだしてしまいます。
溢れ出した感情はずっと無視されていた感情は自分が思ってる以上に傷ついていました。怒りとして溢れだし、止まりませんでした。
他人に認められたい褒められたい役に立ちたい想いは誰しもがあると思います。でもまずは自分で自分を認め受け入れて褒めてあげないといつまでたっても誰かに認められたい褒められたいと求めるばかりになってしまいます。
そしてそんな生活が続いてまたまた泥酔して家に帰ってきたとき、酔っ払うと過食も進むようになっていたためその日も過食する食べ物を買いコンビニに行きました。
過食用の食べ物をふくろいっぱいに買って、家に着くまで我慢できずにコンビニの隣りのマンションの入り口で過食し、全て詰め込んでそのマンションの入り口で寝てしまったのです。
気付いたらそこのマンションの住民が警察に連絡したらしく私は警察に起こされ注意され家まで送ってもらうということがありました。
もう酔っ払ってる自分が何をするか分からなくなるほどで怖くなっていきました。
続きます。